日本最高峰磁器と称された染付技法”濃み(ダミ)”とは

濃み(ダミ)とは線描きした内側や外側を広く塗っていく作業の事です。

線描きの外側を塗る事を”外濃”。
内側を塗る事を”本濃”と言ったりもします。

呉須をお茶で薄めて濃淡を出します。
お茶を使用する理由は、お茶にはタンニンが含まれており絵具の接着の役割を果たします。

一般的には線描きの筆とは違い濃み筆は広い面積を塗る事が多い為たっぷり絵具を含ませられるよう大きな筆の作りになっています。

ここからは個人的な意見なんですが鍋島濃みの場合には窯元によって違いはあると思いますが塗る面積や場所または絵柄の表現方法によって濃み筆や塗り方は変えていきます。
それくらい鍋島焼の濃みの技術は繊細で細かい技が散りばめられていると僕は思います。
そうしないと鍋島焼らしい染付けでの濃淡を表現するのは不可能だと思います。
(コンプレッサーなどの機材を用いてやる方法もありますが、あくまでも手仕事としての考えです。)


一般的な濃


鍋島の寄濃(よせダミ)

鍋島焼の濃みの美しさは、日本一だと自負しております。

その日本一の美しさを維持し、継承していく為には、大変な努力と地道な学びが必要だと思います。
現在ではその技術を習得できるような仕組みやシステムがありません!
それだけ特殊な技術を学べる場所が鍋島の地にあれば、もっと技術向上に繋がり産地全体の底上げになるのではないかと夢みております。

商品紹介